大雨の到来を確認しよう(1) [練習]
低気圧の接近に伴う天候の悪化は資料上どのように観察できるのか、追いかけてみたいと思います。
#本番の試験を2日後に控え、現在有する力の限りで作成してみます。
2017年8月24日から25日にかけて通過した低気圧の影響で、秋田県では前月に続いて雄物川が氾濫しました。
今回も避難指示が出たところがあり、多大な災害をもたらす結果となりました。
8月24日5時発表の、秋田県の週間天気予報です。
24日から25日にかけて、雨マークがついています。
この雨がこれからどうなっていくのか、追いかけてみることにします。
気象庁のサイトを見ると、23日16時15分に「大雨と雷及び突風に関する全般気象情報」が発表されていました。
全般気象情報は、全国を対象としたものです。
この他に地方気象情報、府県気象情報があります。
赤で下線を引いたところを書き出します。
関連する気象台からは、地方気象情報が発表されています。
北陸地方では21日に発表された
「雷と突風に関する北陸地方気象情報 第1号」
を継続する形で第6号が発表されています。
さらに、府県気象情報を合わせて見ると、新潟県および秋田県で25日6時までに予想される24時間雨量は、多い所で200ミリと予想されています。
こちらは秋田県気象情報 第2号(24日6時17分発表)です。
24時間雨量の予想は第1号(23日16時59分発表)では多い所で100ミリとされていましたが、第2号では200ミリになっています。
8月24日9時の天気図です。
日本海中部(中国東北部の沖合)に1000hPaの低気圧があります。
これが接近してくるということです。
こちらは24時間後、25日9時の予想天気図。
24時間後には稚内の北にある予想です。
低気圧中心の通過後は、華北まで伸びる停滞前線が南下してきます。
地上低気圧と500hPaトラフの相対的な位置関係を見て、低気圧の発達状況を確認してみます。
最初に500hPa高度・渦度天気図を使って、低気圧の発達・衰弱過程を判断する方法をおさらいしておきます。
では、23日21時(23日00UTC)を初期値として、
500hPa高度・渦度解析図及び予想図を見ていきます。
(1)23日21時
23日21時の地上天気図に前線は書かれていますが、地上低気圧の中心が書かれていません。
推定される場所を赤×で記入してあります。
対応する500hPaトラフの渦度は+180と読みました(黄◯)。
こちらは拡大。
渦度は+180の東北東に+216があり、どちらを選ぶか悩ましいところです。
12時間後の予想図を見ると5520mに+200があります。
これが先ほどの+216の成れの果てと見て、+180を選びます。
(2)24日9時
初期値から12時間後です。
対応する500hPaトラフの渦度は+227です(黄◯)。
拡大。
(3)25日9時
そして36時間後。
核心部の拡大。
次の2点が観察されます。
これらのことから、低気圧は閉塞していることが分かります。
地上低気圧の中心気圧は24時間前からー8hPa変化していて、依然発達しています。
25日9時(36時間後)850hPa風・相当温位予想図を見ておきます。
等相当温位線の暖気側が、25日9時の予想天気図の前線と一致していますね。
これだったら「前線を描け」と言われても、正解できそうです。(^^
同時刻の500hPa気温、700hPa湿数予想図も見ましょう。
低気圧中心の西から東に反時計回りで乾燥域(縦縞のかかっていない白い領域)が入り込んでいるのも、閉塞期の特徴です。
(注)未だ学習中の身であるので、図の読み違いなどあればご指摘ください。
次回は、低気圧接近に伴う災害について調べてみます。
#本番の試験を2日後に控え、現在有する力の限りで作成してみます。
2017年8月24日から25日にかけて通過した低気圧の影響で、秋田県では前月に続いて雄物川が氾濫しました。
今回も避難指示が出たところがあり、多大な災害をもたらす結果となりました。
天気予報
8月24日5時発表の、秋田県の週間天気予報です。
24日から25日にかけて、雨マークがついています。
この雨がこれからどうなっていくのか、追いかけてみることにします。
気象情報
気象庁のサイトを見ると、23日16時15分に「大雨と雷及び突風に関する全般気象情報」が発表されていました。
全般気象情報は、全国を対象としたものです。
この他に地方気象情報、府県気象情報があります。
赤で下線を引いたところを書き出します。
・北日本と北陸地方では、24日から25日にかけて非常に激しい雨が降り大雨となる
・前線を伴った低気圧が、24日から25日にかけて、北日本に接近する
・低気圧や前線に向かって、湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になる
・土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒
・落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要
・前線を伴った低気圧が、24日から25日にかけて、北日本に接近する
・低気圧や前線に向かって、湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定になる
・土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒
・落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要
関連する気象台からは、地方気象情報が発表されています。
「雷及び突風に関する北陸地方気象情報 第6号」(16時17分、新潟地方気象台)
「大雨と雷に関する東北地方気象情報 第1号」(16時40分 仙台管区気象台)
「大雨に関する北海道地方気象情報 第1号(15時57分 札幌管区気象台)
「大雨と雷に関する東北地方気象情報 第1号」(16時40分 仙台管区気象台)
「大雨に関する北海道地方気象情報 第1号(15時57分 札幌管区気象台)
北陸地方では21日に発表された
「雷と突風に関する北陸地方気象情報 第1号」
を継続する形で第6号が発表されています。
さらに、府県気象情報を合わせて見ると、新潟県および秋田県で25日6時までに予想される24時間雨量は、多い所で200ミリと予想されています。
こちらは秋田県気象情報 第2号(24日6時17分発表)です。
24時間雨量の予想は第1号(23日16時59分発表)では多い所で100ミリとされていましたが、第2号では200ミリになっています。
地上天気図
8月24日9時の天気図です。
日本海中部(中国東北部の沖合)に1000hPaの低気圧があります。
これが接近してくるということです。
こちらは24時間後、25日9時の予想天気図。
24時間後には稚内の北にある予想です。
低気圧中心の通過後は、華北まで伸びる停滞前線が南下してきます。
擾乱の追跡
地上低気圧と500hPaトラフの相対的な位置関係を見て、低気圧の発達状況を確認してみます。
最初に500hPa高度・渦度天気図を使って、低気圧の発達・衰弱過程を判断する方法をおさらいしておきます。
【発達段階】
・地上低気圧の中心と、それに対応する500hPaトラフを結ぶ
谷の鉛直軸が上空ほど西にずれている。
【閉塞段階】
・地上低気圧の真上に、それに対応する500hPaトラフがある。
【衰弱段階】
・地上低気圧の中心と、それに対応する500hPaトラフを結ぶ
谷の鉛直軸が上空ほど東にずれている。
・地上低気圧の中心と、それに対応する500hPaトラフを結ぶ
谷の鉛直軸が上空ほど西にずれている。
【閉塞段階】
・地上低気圧の真上に、それに対応する500hPaトラフがある。
【衰弱段階】
・地上低気圧の中心と、それに対応する500hPaトラフを結ぶ
谷の鉛直軸が上空ほど東にずれている。
では、23日21時(23日00UTC)を初期値として、
500hPa高度・渦度解析図及び予想図を見ていきます。
(1)23日21時
23日21時の地上天気図に前線は書かれていますが、地上低気圧の中心が書かれていません。
推定される場所を赤×で記入してあります。
対応する500hPaトラフの渦度は+180と読みました(黄◯)。
こちらは拡大。
渦度は+180の東北東に+216があり、どちらを選ぶか悩ましいところです。
12時間後の予想図を見ると5520mに+200があります。
これが先ほどの+216の成れの果てと見て、+180を選びます。
(2)24日9時
初期値から12時間後です。
対応する500hPaトラフの渦度は+227です(黄◯)。
拡大。
(3)25日9時
そして36時間後。
核心部の拡大。
次の2点が観察されます。
・渦度が128と減少したこと(少し減りすぎ?)。
・低気圧の中心が渦度極大値(=128)を追い越して、東側にあること。
・低気圧の中心が渦度極大値(=128)を追い越して、東側にあること。
これらのことから、低気圧は閉塞していることが分かります。
地上低気圧の中心気圧は24時間前からー8hPa変化していて、依然発達しています。
その他の確認
25日9時(36時間後)850hPa風・相当温位予想図を見ておきます。
等相当温位線の暖気側が、25日9時の予想天気図の前線と一致していますね。
これだったら「前線を描け」と言われても、正解できそうです。(^^
同時刻の500hPa気温、700hPa湿数予想図も見ましょう。
低気圧中心の西から東に反時計回りで乾燥域(縦縞のかかっていない白い領域)が入り込んでいるのも、閉塞期の特徴です。
(注)未だ学習中の身であるので、図の読み違いなどあればご指摘ください。
次回は、低気圧接近に伴う災害について調べてみます。
2017-08-24 07:30
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