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雪の防災事項 [知識]
冬季の気象情報には雪による災害に注意を促すものがあります。雪国の出身でないと分かりにくいものについてまとめてみました。
雪による主な防災事項には以下のようなものがあります。
(注)なだれと落雪に関する防災事項は省略してあります(現在、情報収集中のため)。
種類として多いのが交通障害に関するものです。その要因としては「大雪」「積雪や路面凍結」「吹きだまり」です。
交通障害とは鉄道や飛行機にあっては運休や遅延、自動車にあっては発進不能や立ち往生の発生です。
出典:HBC北海道放送
また、降雪やふぶきによる視程障害は自動車運転に支障を与えます。その他には、電線や架線、樹木などへの着雪、農作物や農業施設の被害があります。
東京出身の自分が分かりにくかったものをまとめてみました。
吹きだまりとは、雪が風に吹かれて1か所にたまったところのことです。
自動車が吹きだまりに突っ込むと雪に乗り上げてしまい、動けなくなります。また、停車中の車両の周りに吹きだまりができると発進できなくなったり、排気管が吹きだまりにより塞がれ車内に排気ガスが流入する危険があリます。
車列の先頭の車が止まってしまうと後続車が軒並みストップしてしまい、被害が拡大します。
深さ20センチの吹きだまりでも車は動けなくなると言います。近くに避難できる場所がないところで吹きだまりにはまってしまった場合は、排気ガスによる中毒防止のためにエンジンを切って車内で待ちます。
しかし、平成25年(2013年)3月、北海道で暴風雪の中、立ち往生した車の中で娘を抱きかかえたまま力尽きた父親のニュースがありました。
大雪注意報、暴風雪注意報の時はできるだけ自動車で外出しないこと、もし運転するなら防寒具、手袋、長靴、スコップを準備しておくことが大切です。
暴風に加えて雪を伴うことによる視程障害などによる重大な災害のおそれがあるとき、暴風雪警報が発表されます。
雪が舞い上がると視程障害、いわゆるホワイトアウトが発生し、数メートル先も見えなくなります。このため自動車は立ち往生してしまいます。
東日本高速道路(株)新潟支社管内の冬季の通行止めの50%以上が降雪による視程不良だと言います。
対策としては、道路防雪林や防雪柵、視線誘導施設の整備、視界情報の提供や交通規制などが行われます。
0℃前後の雪は着雪しやすく、電線にも着雪します。雪の重みで電線の切断、送電線のショート、送電鉄塔の倒壊が発生すると停電となります。
山奥で送電線が切断するとバックカントリーのスキーで入山して修理をするそうです。
出典:北海道電力
高速走行中の鉄道の車体に雪が付着すると、落下した着雪がバラスト(線路の砂利)を跳ね飛ばす危険性が高くなります。この予防として速度を落として運転するため、遅延が発生します。
農作物は茎が折れたり枯れたりして出荷できなくなるほか、畜産は換気不足が発生します。しかし、被害金額では農業施設の損害が大きいようです。
農業用施設とは農畜産物の生産、集荷、貯蔵などに使われる施設です。具体的にはハウス(ビニールハウス、パイプハウス)、育苗施設、牛舎、鶏舎、養殖施設などがあります。
積雪により施設倒壊が発生しますが、農道の除雪が進まないために全容把握と復旧には時間を要することがあります。また、生乳を集める集乳車が積雪のため回れず、廃棄を余儀なくされることもあります。
出典:京都新聞
統計によると農業施設の被害額は農作物の10倍ほどになります。対策としては冬期間に使用しない施設の撤去、補強、除雪作業に支障となる物を移動します。
参考文献:
吹雪時の視程障害度の評価に関する研究(寒地土木研究所)
http://www2.ceri.go.jp/jpn/pdf2/panf-200907-poorvisibility.pdf
北海道地方における暴風雪に対する取り組み(札幌管区気象台)
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/yohkens/21/Appendix1.pdf
電線着雪災害の変遷とその研究史(北大低温科学研究所)
http://www.eng.hokudai.ac.jp/nds/311.pdf
吹雪はこんなに恐ろしい!もしもの時に身を守る方法(防災科学研究所)
http://www.nhk.or.jp/sonae/column/20131212.html
できていますか?暴風雪への備え(北海道総務部)
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/ktk/bsb/snow_p.htm
平成28年から29年冬期の大雪等による被害状況(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/saigai/teion/20170111.html
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今回のポイント
・暴風雪やふぶきにより交通機関は大きな影響を受ける。
・着雪の重みで電線などが切断され停電が発生する。
・雪による農業施設の被害額は農作物の10倍に及ぶ。
・着雪の重みで電線などが切断され停電が発生する。
・雪による農業施設の被害額は農作物の10倍に及ぶ。
雪の防災事項
雪による主な防災事項には以下のようなものがあります。
・大雪による交通障害
・積雪や路面凍結による交通障害
・吹きだまりによる交通障害
・降雪による視程障害
・電線や架線、樹木などへの着雪
・農作物や農業施設の管理
・積雪や路面凍結による交通障害
・吹きだまりによる交通障害
・降雪による視程障害
・電線や架線、樹木などへの着雪
・農作物や農業施設の管理
(注)なだれと落雪に関する防災事項は省略してあります(現在、情報収集中のため)。
種類として多いのが交通障害に関するものです。その要因としては「大雪」「積雪や路面凍結」「吹きだまり」です。
交通障害とは鉄道や飛行機にあっては運休や遅延、自動車にあっては発進不能や立ち往生の発生です。
出典:HBC北海道放送
また、降雪やふぶきによる視程障害は自動車運転に支障を与えます。その他には、電線や架線、樹木などへの着雪、農作物や農業施設の被害があります。
東京出身の自分が分かりにくかったものをまとめてみました。
吹きだまりによる交通障害
吹きだまりとは、雪が風に吹かれて1か所にたまったところのことです。
自動車が吹きだまりに突っ込むと雪に乗り上げてしまい、動けなくなります。また、停車中の車両の周りに吹きだまりができると発進できなくなったり、排気管が吹きだまりにより塞がれ車内に排気ガスが流入する危険があリます。
車列の先頭の車が止まってしまうと後続車が軒並みストップしてしまい、被害が拡大します。
深さ20センチの吹きだまりでも車は動けなくなると言います。近くに避難できる場所がないところで吹きだまりにはまってしまった場合は、排気ガスによる中毒防止のためにエンジンを切って車内で待ちます。
しかし、平成25年(2013年)3月、北海道で暴風雪の中、立ち往生した車の中で娘を抱きかかえたまま力尽きた父親のニュースがありました。
大雪注意報、暴風雪注意報の時はできるだけ自動車で外出しないこと、もし運転するなら防寒具、手袋、長靴、スコップを準備しておくことが大切です。
降雪やふぶきによる視程障害
暴風に加えて雪を伴うことによる視程障害などによる重大な災害のおそれがあるとき、暴風雪警報が発表されます。
雪が舞い上がると視程障害、いわゆるホワイトアウトが発生し、数メートル先も見えなくなります。このため自動車は立ち往生してしまいます。
東日本高速道路(株)新潟支社管内の冬季の通行止めの50%以上が降雪による視程不良だと言います。
対策としては、道路防雪林や防雪柵、視線誘導施設の整備、視界情報の提供や交通規制などが行われます。
電線や架線、樹木などへの着雪
0℃前後の雪は着雪しやすく、電線にも着雪します。雪の重みで電線の切断、送電線のショート、送電鉄塔の倒壊が発生すると停電となります。
山奥で送電線が切断するとバックカントリーのスキーで入山して修理をするそうです。
出典:北海道電力
高速走行中の鉄道の車体に雪が付着すると、落下した着雪がバラスト(線路の砂利)を跳ね飛ばす危険性が高くなります。この予防として速度を落として運転するため、遅延が発生します。
農作物や農業施設の管理
農作物は茎が折れたり枯れたりして出荷できなくなるほか、畜産は換気不足が発生します。しかし、被害金額では農業施設の損害が大きいようです。
農業用施設とは農畜産物の生産、集荷、貯蔵などに使われる施設です。具体的にはハウス(ビニールハウス、パイプハウス)、育苗施設、牛舎、鶏舎、養殖施設などがあります。
積雪により施設倒壊が発生しますが、農道の除雪が進まないために全容把握と復旧には時間を要することがあります。また、生乳を集める集乳車が積雪のため回れず、廃棄を余儀なくされることもあります。
出典:京都新聞
統計によると農業施設の被害額は農作物の10倍ほどになります。対策としては冬期間に使用しない施設の撤去、補強、除雪作業に支障となる物を移動します。
参考文献:
吹雪時の視程障害度の評価に関する研究(寒地土木研究所)
http://www2.ceri.go.jp/jpn/pdf2/panf-200907-poorvisibility.pdf
北海道地方における暴風雪に対する取り組み(札幌管区気象台)
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/yohkens/21/Appendix1.pdf
電線着雪災害の変遷とその研究史(北大低温科学研究所)
http://www.eng.hokudai.ac.jp/nds/311.pdf
吹雪はこんなに恐ろしい!もしもの時に身を守る方法(防災科学研究所)
http://www.nhk.or.jp/sonae/column/20131212.html
できていますか?暴風雪への備え(北海道総務部)
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sm/ktk/bsb/snow_p.htm
平成28年から29年冬期の大雪等による被害状況(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/saigai/teion/20170111.html
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2018-01-05 10:01
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